生理痛
生理痛
生理痛とは
子宮の収縮によって引き起こされる痛みで、一般的には生理の初日や2日目に最も強く感じることが多いです。一方で生理前にむくみや下腹部の痛みなどの身体的な不快感を伴うものは、PMS(月経前症候群)と診断されます。また、気分の落ち込みやイライラ・不安・怒りの症状、集中力の低下などの精神的症状を伴うものはPMDD(月経前不快気分障害)と診断されます。
○ 生理痛の原因
生理直前から前半までプロスタグランジンという物質が急激に増加します。この物質は子宮の収縮を促し、生理の経血を体の外に排出する役目を果たします。この量が多すぎると収縮が強くなり、痛みが発生します。血管を収縮させるため、血流が悪くなり、冷えやだるさ、腰痛などの症状が出ることもあります。それ以外にも、子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患が原因。 あるいは、栄養不足・ストレス・冷え・運動不足などが関係している場合があります。
○ 生理痛(PMS)の診断と検査
エコーなどで子宮内膜症や子宮筋腫の有無を確認し、その他の要因の場合には、血液検査などで栄養状態をチェックします。
○ 生理痛の治療
保険診療(当院)
・低容量ピル、ジェノゲスト、痛み止め、漢方薬などを処方します。
自由診療
・栄養療法(保険診療では改善が難しい生理痛の治療)
○ 生理痛の栄養療法はこのような患者様にお勧めいたします。
ドクターショッピングを繰り返しても一向に改善しない。
ドクターショッピングを卒業されたい方。
半年以上、保険診療で治療しても改善がみられない方。
毎月の生理痛がつらく、薬が手放せない方。
根本治療を目指されたい方。
○ 生理痛の栄養療法
生理痛は、いまだに明確な原因がはっきりしていません。しかし、生理直前に分泌される「プロスタグランジン」の過剰分泌やホルモンバランスの変動、ストレス、そして脳内の神経伝達物質である「セロトニン」の影響などが関係していると考えられています。栄養療法では、こうした不調を和らげるために、次のようなアプローチを行います。 ホルモンの過剰分泌や炎症の緩和には、月見草オイルやボラージオイル(γ-リノレン酸を豊富に含む)などの良質な脂肪酸の摂取をおすすめしています。イライラ、気分の落ち込み、食欲の変化などの心身の不調には、タンパク質、ビタミンB群、鉄分などの栄養素をバランスよく補うことが大切です。
当院では、日頃のお食事内容、血液検査データを基に生理痛などのアプローチを2つの側面から行います。
① ホルモンバランスの調整による身体症状の緩和
子宮を収縮させるホルモンの過剰な分泌は、生理時の腹痛や腰痛、冷え、だるさなどの原因となることがあります。
当院では、食事の改善や必要に応じたサプリメントの使用により、ホルモン分泌のバランスを整え、症状の緩和を図ります。
② 神経伝達の物質のサポートによる精神的症状のケア
生理痛になると、「食欲が止まらない」「涙もろくなる」「イライラしてしまう」など、気分の変動に悩む方も多くいらっしゃいます。
これらの症状には、神経伝達物質の(セロトニンやドーパミンなど)の乱れが関与していることが知られています。当院では、脳内の神経伝達物質のバランスを整える栄養素を補い、心の安定をサポートしています。
○ 生理痛の栄養療法の流れ
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1
問診
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2
診察
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3
血液検査
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4
食事指導、生活習慣指導、サプリメント処方